「ショート・プログラム」備忘録

 

2022年3月1日からAmazon primeにて順次配信中のドラマ、「ショート・プログラム」。原作はあだち充さん、主演はJO1のメンバーによるオムニバス形式。

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推しである白岩瑠姫くんは、表題作の「ショート・プログラム」で主演を務めています。

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(以下、原作・ドラマのネタバレあり)(というかネタバレしかない)

 

 

 

 

 

 

 

原作を読んでからドラマを観るかまっさらな状態でドラマを観るか迷ったものの、気になってしまい各メンバーの担当話が発表されてからあらすじを調べ、原作の該当話を読みました。

 

ショート・プログラム  (ヤングサンデー 1987年創刊号)
森村直美は彼氏と遊園地でデートをしている。そもそもこの男女は窓と窓が向かい合わせのアパートに住んでおり、森村が部屋の中で襲われそうになっていたところを男が"偶然"見ていて助けたことをきっかけに交際が始まった。それからも、風呂を沸かしっぱなしにしたまま眠っていたところに"偶然"電話がかかってきて助けられたり、大事な写真が風で飛ばされたところを"偶然"見かけられてそれを見つけられたりしていた…

ショートプログラム (漫画) - Wikipedia

 

瑠姫くん、ストーカー役?!

まさかの役どころに仰天。しかしオタクというのは非常に単純なもので、

なんだかんだ楽しみにしてしまうんですよね。

個人的にアイドルは偶像崇拝だと思っているしあくまで手の届かない人、だけどたまに同じ世界線に生きてる人間なんだと感じる瞬間がとても好きなタイプの人間なので、リアリティのある恋愛ドラマよりは現実に起こり得ない設定のほうが楽しめるかもな〜と思ったりもして。

ツイートにも書いたけどあの綺麗な顔で一歩間違えれば犯罪(注:間違えなくても犯罪)という狂気的な役どころってたまらなく美しくてゾクゾクするな。。。と楽しみに配信を待っていました。

 

徐々にヒロイン役の女優さんや共演者の方々が発表されたり、予告動画や主題歌のミュージックビデオで劇中シーンが公開されたりしていくなかでその楽しみは増すばかり。

そしていよいよ「ショート・プログラム」の配信日も明らかになり、ドキドキしながらその時を待っていたときに公開されたドラマ版のあらすじがこちら。

 

■『ショート・プログラム
バイト帰りの戸田星也(白岩瑠姫)。家でくつろごうとした瞬間、部屋に女がいることに気付く。ストーカー化した元カノ、津山春子(手島美優)だった。包丁を振り回す春子を必死でかわす星也。その時、「ガン!」と窓ガラスにサンダルが当たった。「大丈夫ですか?」窓の外を見ると向かいのアパートの女性・森村直美(柳ゆり菜)が心配そうに見ている。もみ合いに気付いた直美が、向かいの部屋からサンダルを投げたのだった。そんな勇ましい直美に一目惚れした星也は、バイト仲間の高杉(伊島空)や店長の大場(川瀬陽太)に心配されつつも、直美と親しくなっていく。しかし、それと同時に星也の身の回りでは不思議なことが起こり始めていた。

JO1初主演『ショート・プログラム』佐藤景瑚&白岩瑠姫&木全翔也の作品配信【本人コメント到着】 | ORICON NEWS

 

星也くん、ストーカーされる方……?

瑠姫くん、ストーカーされる役?!

 

まさかの大どんでん返し。原作と立ち位置が入れ替わってる———?!

先に配信された作品を観ると原作と設定が変わっているものがあったり、既に予告等で流れていたシーンが原作にはないものだったりしたのである程度の改変はあると思っていたのですが、まさか立場自体が逆転しているとは…

 

ますます展開が読めなくなるなか、迎えた配信時刻。

 

 

 

これまではエピソード順に観ていたけど、今回は「ショート・プログラム」から視聴。

 

買い物袋を下げて夜道を歩く星也にリアリティを感じて、瑠姫くんもこうやって宿舎に帰る日があるのかななんて想いを馳せながら見始めました。帰宅してからの一連の動作にも違和感がなかったのは、きっとそれだけ態とらしくなくて自然だったってことなんだろうなあ。自然な動きや表情ほど演じるのって難しそうな気がするからすごい。

元カノ・春子の狂気じみた様子に冒頭から引き込まれて。瑠姫くんの結構叫んだシーンってきっとこのシーンなのかな、まさか揉み合いだけじゃなくて推しの押し倒されてる姿を観ることになるとは(そこ?)しかしこのあたりは立場は逆だけど原作通り。

普段まずやることのないであろう揉み合い、しかも大声を出しながらなうえ相手は女性、本人もインタビューで語っていたけど撮影めちゃくちゃ大変だったんだろうな。。。女性の共演者さん相手だと特に物腰が柔らかくなるイメージの瑠姫くんだから、女性と揉み合いになったり声を荒げたりするのはドラマだからこそ観れたシーンだろうな。

 

バイト経験のない瑠姫くんが演じる星也のバイトシーン、動作もバイト仲間との掛け合いも違和感がなくてよかった。店長さんがめちゃくちゃ良い味出しててさすがベテラン俳優さん、、と唸りました。原作では描かれていなかった星也と直美の出会いのシーン(ファーストコンタクトはサンダルを投げるシーンだけど)がバイトと繋がるわけですね。

原作では元交際相手は最初しか出てこないので非通知着信のところで春子が喋ったことに若干の違和感を覚えたのですが、後のシーンで春子を口実に連絡先を交換していて、この伏線になっていたのかな、と納得。

 

普段、腕や脚すら露出することが少ない瑠姫くんなので、星也が腰に湿布を貼ったりタンクトップにハーフパンツでストレッチをしたりする姿にこんな姿を見せていただいてよろしいんですか状態。しっかり見ましたけれども。ありがとうございました____(ストーカーの方?)(やめな)

 

恋愛下手らしいことを語る星也がめちゃくちゃ庇護欲を掻き立てますね。「みんな良い子だったんですけどね」と遠い目をする星也に俗に言うメンヘラ製造機っぽさを感じたり。「きっと俺に何か問題があるのかもしれないです」←ソンナコトナイヨーーーーーー!「三人目は責任重大ですね」は原作にもあるセリフで嬉しくなりました。

連絡先を交換して去っていく直美を目線で見送ったあと思わずほくそ笑みながらガッツポーズをする星也がとてもリアルでグッときたなあ、、ミュージックビデオで流れていたのはこのシーンだったんですね。

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>>>突然のPROJECT 101 JAPAN<<<

これまでの話でも主演の特技を生かしていたりメンバーカラーが取り入れてあったりしたので今作でも何かあるかなとは思っていたけどまさかのプデュに思わず笑ってしまいました。

 

作品を通して、星也が直美を見るときの目や表情の演技がすごく好きで。

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連絡先を交換したあとや天体観測の同行を取り付けたシーン、そして天体観測のシーン。とっても柔らかな表情で、情に満ちた目をしていて、メンバーを見守るときの慈愛に満ちた表情とはまたどこか違うように見えて。天体観測のシーンではさらに熱が込められているようにも見えて、瑠姫くんってこんな表情も出来るんだと感動して目頭が熱くなりました。

いつもキラキラ輝いていてアイドルオーラを放っている瑠姫くんが、そのオーラを封じて作中ではしっかり「戸田星也」になっていることにも感動。こんなに顔の良い男の子なんて実際にはそうそういないけどそのへんにいそうな男の子に見えるし、瑠姫くんが演じているというよりは戸田星也が存在しているように感じられて。「アイドル・白岩瑠姫」ではなく「俳優・白岩瑠姫」の側面を見ているんだなあと、また瑠姫くんの新たな姿を見られたことが嬉しくて誇らしくて、改めて出演ならびに主演おめでとうの気持ちでいっぱいになりました。

 

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天体観測のシーンやダンス、教師のくだりはドラマオリジナルのものだけど、ふたりの距離感や境遇を感じられていいな〜と思いながら視聴。原作だと遊園地での会話で「ん?」と違和感を覚えていくところがこのシーンに散りばめられていたのかな。

星也がダンスを辞めた話をし始めたとき、片手で服の裾をキュッと握り締めていたところにリアルさを感じてすごく好きでした。

そしてふたりの体格差に思わずときめいてしまい____たびたびツイートはしていますが、JO1にいると華奢さが目立つ瑠姫くんだけど、実は身長は175cmあるし先日の身体測定で肩幅50cmだと判明したばかり。瑠姫くん、デカいんです。直美役の柳ゆり菜さんさんも身長が割と高い(165cm/Wikipedia参照)にも関わらずしっかり身長差があるし肩幅なんかも全然違っていて、こんなのときめかずにはいられないじゃないですか。。。

撮った動画を眺めてニヤけているのもリアルでかわいい。けどその様子を向かいのアパートから隠し撮るのスマホなんだ?!と思わずツッコんでしまいました。一眼とかじゃないんだ……

 

あまりに出来すぎた話にバイト先では直美さんストーカー説を提唱されるも「直美さんはそんな人じゃないです!」(かわいい)(だからダメな女性に引っかかるんだよ)(星也くん逃げて———)

「あの—・・実は、ですね……」と直美に話を切り出そうとする星也の声があまりに甘くて蕩けそうになりました。しかしこのあたりでようやく違和感を覚え始める星也くん。よく気付いた。えらいぞ。と思いきや「何か事情があるのかも」「覗く事情なんてないだろ普通」←バイト仲間のツッコミ(それな)(よく言った)

 

ここで原作だとラストシーンである「さよなら」の貼り紙が来て、終わりかと思いきやその紙を剥がして丸め、別のメッセージを書いて貼ったことで一気にこちらの違和感が加速します。

 

終わらない…?

というか終わり方が違う…?

 

原作の「覗いている」ことはラストの描写のみで直接言及されることはなく、ちょっと尾を引くような終わり方がすごく好きだったのでこのあたりから一抹の不安を感じ始めました。

メッセージが変わっているうえに話がまだ続くし、そもそも貼り紙も外から見える窓ではなく覗かないと見えない家の壁だったはず。。。

 

ということでここから完全にドラマオリジナルのストーリーが展開されていきます。読めない。一体ここからどうなるんだ____

 

「一度、ちゃんと話しませんか?」←?!

覗かれていることと向き合ってる…?さらには星也が直美の部屋を訪れます。なんてこった。

 

「直美さんへの気持ちが抑えられないんだ」「覗いてたことなんて怒ってないっすよ」

言ったーーーーーーーーーーーーーーーーー?!!!

 

え、言うの?覗いてたって言うの?言っちゃうの?しかも怒らないの?覗いてたこと“なんて”なんだ?!

「てかずるいよ、俺のこと一方的に見てるだなんて。今度は俺にも直美さんのこともっと見せてよ」←え、そうなるの????

 

星也からの熱烈な告白。告白が進むにつれて脳内がはてなマークで埋め尽くされていった一度目の視聴。(二回目以降はちゃんと告白に集中した)

覗きを繰り返してた女性に対して「直美さんといっしょにいたら何もいらない」(そういうところですよ)ダンスのことを忘れられるかもしれないと言う星也に対して「私を夢を諦める口実にしないで」「お願いだから帰って」「約束も守れないヘタレとは付き合えない」と突き放す直美。言ってることめちゃくちゃ良い女だけど覗き魔なんよ…

 

後日、ポストに入っていた手紙を読んで直美の元へと駆け出す星也。「(手紙)覗いてたなんて怖いよね」←こっちも言うんだ

「私が側にいない方がいい。本当にごめんなさい。」

 

え、

星也なんで振られてるの?????

 

直美の家に着き、ドアノブに手をかけるとなぜか回ってしまう。そのまま部屋に入り、すっからかんになった部屋を見て直美が去ったことを察する星也。

 

なんで????????

 

原作の、いつも通り部屋を覗いたら「さよなら」の貼り紙が壁にしてあったことで終わりを察するエンディングとそこで初めて覗いていたことが描かれるところがなんとも言えない薄気味悪さで好きだったのでそれが変わってしまったことにモヤモヤ。おまけに振られるのが覗かれていた側の星也になっている。覗く側と覗かれる側が入れ替わり、振られる側と振る側が逆になったことで振られる側であることは原作通り。

 

なんで????????(二回目)

 

汗だくでダンスを踊る星也。天体観測をしていたときにそんな星也の姿をたまたま覗き見た直美。撮影はまだまだ暑さが続く八月の終わり、暑い中でのダンスシーンの撮影お疲れさまでした、、流石のかっこよさ。そりゃ直美も惚れますよね。

 

エピローグ、隠し撮りされた写真を使ってオーディションに応募する星也。いいんかそれで…

「見せたい人ができたんだ」「また、会えるかな」(ほんとそういうところだよ)

 

ということで、原作を読んでいた立場としてはモヤモヤが残ってしまったのが正直なところ。おそらく原作を先に読んでいなければ純粋に楽しめたのだろうし、原作を読んで楽しみにしすぎていたがゆえのモヤモヤだと分かってはいるのだけれど…

立場の入れ替わりや終わり方の変化もそうだし、覗かれていた側が覗かれていてもなお好意を持ち続けていて恋焦がれているのがあまりにも原作と違っていてまだ消化しきれず。批判したいわけではなく、作品自体は素敵だと思うしドラマ初出演・初主演の瑠姫くんの頑張りもすごく伝わってきたので、これから何回も観ていくなかで消化していけたらいいなと思います。